日記(3月20日~3月24日)

 

3月20日

 

あまり眠れないまま起きて、朝陽を浴びながらベランダで煙草を吸っているとき無性に虚しくなる。新聞配達のバイクの音、鳥が鳴いている音、換気扇が回っている音、すべてが物悲しくなってしまう瞬間がある。朝食のヨーグルトに入れるバナナを切りながらそんな風に思った。


吉祥寺の静かなカフェで紅茶を飲んで井の頭公園を散歩した。日本酒を飲んだ。

 

三角みづ紀の『はこいり』という詩集を読んだ。


3月21日


町田メロメという友達と共作している詩と絵をツイッターに投稿した。読んでくれるひとが多くいて、感想を送ってくれるひともいて嬉しかった。ただ「反応があれば続けたり本にしたりしたいね」とふたりで話しているので出来たらもっといいねやリツイートをしてほしい。反応が多ければもしも出版社に持ち込むときに話が早くなるし、あとは単純に反応がすくないと悲しくなってしまう。こういうのってどうしたらもっとうまく伝わるんだろうね。


古本屋とTSUTAYAに行った。漫画を2冊と詩集を一冊買った。


えすとえむエバーアフター』というBL漫画を読んだ。作者がわりと変な漫画を描くひとで、童話をパロディにしたBL漫画だった。自分は結構BL漫画が好きなんだけど、それを言うと奇異な目で見らたりLGBTだと勘違いされたりすることがあって悲しい。


panpanya『枕魚』という漫画を読んだ。


3月22日


ソフィ・カルの展示を観てきた。ずっと行きたかったから終わる前に行けてよかった。原美術館も来年なくなってしまうので行けてよかった。むかし原ちゃんという女の子と付き合っていたことを思い出して、美術館の公衆電話からいたずら半分で電話をかけてみたけど公衆電話が壊れていて繋がらなかった。


「彼の見つめる先に」という映画を観た。


吉祥寺で吐きそうになるくらいお酒を飲んだ。終電を逃した。


3月23日


よくいくカフェにたぶん毎日いる男女がいてカップルか夫婦だと思っていたけど、詐欺っぽい会話をしていて本当に心底びっくりした。なんで毎日カフェに来ているの。


友達からもらった長門峡という名前の日本酒を飲んだ。山口に帰省したときに中原中也記念館に行って買ってきたものらしい。長門峡という銘柄も中原中也の詩からとったそうだ。


三島由紀夫の『仮面の告白』を読んだ。


3月24日


むかしの自分がツイートしたレシピでチキンドリアを作った。美味しかったけどすこし食べてすぐにお腹いっぱいになってしまった。年々食が細くなっていて悲しい。精神的に調子が悪いとき自分で作った料理を捨ててしまう癖があってすぐ捨ててしまった。


スイス・アーミー・マン」という映画を観た。ポール・ダノ、肩幅が狭すぎて笑ってしまう。青年と死体が無人島を脱出して故郷に帰ろうみたいな話。ダニエル・ラドクリフが死体役で出ていてその時点でもう面白い。アメリカの下品なコメディなんだけど、どこか爽やかですっきりした青春ぽさもある映画だった。


千葉あたりのすこし寂れているけどいい風景のある海に行きたい。海沿いの地元のひとたちが集まるような定食屋や小料理屋に行ってみたい。貝殻を集めたい。海釣りをしてみたい。いい場所を知っているひとがいたらこっそり教えてください。