日記(6月24日~6月26日)
6月24日
お金がないね。この季節になると友達と缶ビール片手に散歩したりするのにちょうどいい気候で嬉しいな。
「海の見える」という小説をツイッターに載せた。優くて強いように見えてもぎりぎりのところで生きているひとがいてそういうひとに「無理しないで」とは言えなくて、かける言葉がどこにもなくて、そういう気持ちで書きました。直接的な表現ではないし、それが汲み取れなくて大丈夫だよ。自分で読み返してもあまりピンとこないし。ただ好きなように読んでほしい。この小説はこのひとに読んでほしいと思ったひとがいて、そのひとに読んでもらえてのでよかった。
引っ越しもするしすこしでもお金の足しにならないかと10枚くらい持っていたレコードを売りにいった。1000円程度にしかならなかった。当たり前だけど、自分の思い出とか大切にしてきたこととか関係なくて、クイーンのライブ盤だけがちょっと高く売れた。保存状態も悪かったし、値段に文句をつけるわけじゃなくて、ただ本当に悲しかったんだ。
デヴィッド・ボウイが死んだ日に『レッツ・ダンス』を聴いたこと、下北沢で好きな女の子とデートした時にのぞいたレコード屋でAtoms for Peaceの新譜を見つけて「今の時代にレコードってトム・ヨークっぽいね」ってふたりで笑い合ったり(このレコードは綺麗だったのになぜか値段がつかなかった)、終電を逃した友達とビートルズの『サージェント・ペパーズ』を流して部屋で語り合ったり、そういう思い出がレコードにはいっぱい詰まっていた。
メスナー『ラインホルトメスナー 自伝』を読んだ。
6月25日
今年も上半期が終わるようなので2019上半期ベスト10冊をやります。とりあえず作品名と作者だけ羅列して、あとで作品についてすこし触れたブログを書こうかなと思っています。
・クリスティン・ヴァラ『ガブリエル・アンジェリコの恋』
・アンデルセン『絵のない絵本』
・フリオ・リャマサーレス『黄色い雨』
・ファン・ルルフォ『燃える平原』
・林芙美子『風琴と魚の町・清貧の書』
・吉田加南子『波』
・ジョン・アーヴィング『オウエンのために祈りを』
・大江健三郎『死者の奢り・飼育』
串カツ田中に行った。キャンペーンで串カツがどれでも100円だった。平日の18時までハイボールが50円らしい。禁煙になってから絶対に許さないと思っていたけど完全に許した。だれか平日の昼間から開いてる串カツ田中でハイボール1000杯飲もうね。
6月26日
昨晩、睡眠薬を多めに飲んだら色々なひとに電話をかけて意味不明なことをずっと言っていて結局そのまま一睡もできず最悪な気分で1日をスタートさせたらフォロワーのひとに「私はあなたのおかげで家族やカウンセラーに自分の想いを話せるようになりました」と言われて泣いてしまった。
眠れなくて短い小説をみっつ書いた。
楽しいことがあった日も、悲しいことがあった日も、うまく眠れない日も、疲れきった日も、恋人ができた日も、恋人がいなくなった日も、自分は小説を書くよ。小説を書いていない自分は本当のカスだから。小説を書くことだけが自分の存在証明なんだ。元気でね。いつか君の元にも本になって届くといいな。
村上龍『限りなく透明に近いブルー』を数年ぶりに再読した。