日記(2月23日~25日)

 

2月23日(土)

 

お皿と花瓶を買った。海の漂流物みたいな、ボロボロの水筒と言われたらその通りとしか言えない花瓶で、なんだかすごく気に入ってしまった。その帰りにお花屋さんに寄って「この花瓶に合いそうなお花ってありますか」と頼んだ。色々と勧めてくれたなかで白色のスイートピーを買った。一輪挿しでも良さそうだし、かわいい枝とかでもいいな。なんだったら雑草がいちばん合うのかもしれない。

 

友達との待ち合わせに遅刻して「梅の節句だから梅でも見ていなよ」と言ったけど、調べてみたらかなり過ぎていた。ビールをガブ飲みしたから血液が麦になった。友達はユキヤナギをツマミにしてお酒を飲んでいたから、身体が完全にユキヤナギになっていた。

 

宮崎夏次系『夕方までに帰るよ』という漫画を読んだ。宮崎夏次系は最高だね。

 

2月24日(日)

 

ビーフストロガノフを作った。ホットワインを飲んだ。いくつか詩を書いた。結構な量の詩がたまってはいるのだけど、今度どう発表していくのか迷っている。迷っているとき考えるのやめてしまう。

 

吉田加南子『波 波 波』という詩集を読んだ。このひとの自由で饒舌なエッセイと比べて、詩はかなりスカスカになっていて、それがすごく面白い。スカスカという表現は語弊を生みそうだけど、このひとの詩について説明するのが難しい。波を手で掴んだときの指の隙間から溢れていくような印象だった。

 

2月25日(月)

 

ツイートが伸びた。バズったみたいなそんな感じだった。ついでに宣伝をしようかと一瞬だけ悩んでやめた。ツイート伸びたついでに宣伝することは別にダサいことではないけど、意味不明なリプライの間に自分の作品が挟まれているところを想像してゾッとしたからやめておいた。

 

自分の詩や小説が多くのひとの目に触れたらもちろん嬉しいけど、誰でもいいから多くのひとに見てほしいという態度でいると、作品の純度のようなものが下がると思う。これはスピリチュアルな話なので、正しいとか間違っているとかはないです。自分が信じているというだけです。ただ伝えたいと思っているひとはいて、そういうひとの母数は増やして、作品を届けられるような努力はしたいなと思う。いまは詩でひとを幸せにしたい。

 

吉田加南子『波』を読んだ。昨日に読んだ『波 波 波』と比べると『波』ほうが言葉も多いし、アプローチもやや多様な印象。どちらが良いのかは完全に好みになってしまうが。